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 A氏のあるUBUDでの1日


 今日は,ウブドゥのロスメンに滞在中のA氏の一日をおってみよう。
A氏は、朝早く目覚めたので散歩に出かけてみた。バリ人は早起きでもう田んぼに出て働いている。バリ人は人なつっこいのですぐ声をかけてくる。最近は日本人の観光客が増えたので、日本語で「ドコイキマスカー?」と聞いてきたりするので、「ジャラン・ジャラン(散歩)」と答える。バリは気候が稲作に適しているので、1年に3回も米が取れる。

 喧噪が聞こえてくる方へ行ってみるとパサール(市場)へでた。近郊で採れた果物や野菜を売っている。ここの主役は女性たちだ。品物には定価はなく、値段は交渉による。定価販売に慣れている日本人のA氏は最初とまどったが、最近は慣れてきて「買い物ゲーム」を楽しんでいる。ウブドゥに長く滞在している友人に聞いた話だが、長く住んでいて顔見知りになっても絶対現地人と同じ値段では買い物ができないとのことだ。観光客は彼等からみれば金持ちなので「富める者は貧しい者に与えるのは当たり前」といったバリ・ヒンズーの教えによるものなのかなと思ったA氏であった。



 散歩から帰ると、A氏が泊まっているロスメン(民宿)のおばあさんが、朝食を持ってきてくれる。今日のメニューはバナナ・パンケーキとフルーツサラダだ。飲み物は、コピ(バリ・コーヒー)。コピは、熱湯にコーヒーを入れて沈澱した上澄みを飲む。バリ人は、ミルクは入れず沢山
の砂糖を入れて飲む。おばあさんは、家中にお供え物を配って、聖水をかけてお清めをして回っている。

 A氏は絵が見たくなり、パサールまで行きベモ(乗り合いバス)に乗り込んだ。ベモには停留所がなく、降りたいときは「ストッパ!」と大声で叫べば停まってくれる便利な庶民の足だ。ネカ美術館でバリ絵画を堪能したら、お腹が空いてきたので、今日はふんぱつしてチャハヤデワタで昼食をとることにする。このホテルのレストランは渓谷の眺めがすばらしく、ライステラス(棚田)が一望できる。バリの定食といった感じのナシ・チャンプルとアボガド・ジュースを注文。ここから見る景色は、まさにバリ絵画で描かれていた世界だ。谷からの風が心地よい。

 昼食後はロスメンに帰って昼寝。ここでは、ゆっくり時間が流れて行く。夕方、お茶を飲みたくなり、ベベ・ブンギルへ行きお茶とケーキを注文。ここのココナッツ・クリームパイは絶品だ。友人が通りを歩いていたので呼び止めて雑談。電話もテレビもない生活は、人と触れ合う機会が多くなる。ジャラン・ジャランしていると、子供が今夜の踊りのチケットを売りに来たので買ってあげる。ウブドゥでは毎晩どこかで踊りの公演があるので夜でも退屈しない。今夜は、A氏がひいきにしているスマラ・ラティの公演だ。夕方のマンディ(水浴び:土地の人は川で水を浴びている。)をするためロスメンに帰る。

 ドレスアップして早めに踊りの会場へ出かける。やはりアノム氏の踊るバリス(戦士の踊り)は圧巻だ。奥さんのアユのタルナ・ジャヤも迫力満点。踊りがはねた後は、友人が日本へ帰るというので居酒屋「影武者」に向かう。ビンタン(ティピカルなインドネシアのビール)で乾杯。他の旅行者とも仲よくなり、和気あいあいと盛り上がる(以前はよく
ウノをやったが最近はやらない)。ロスメンへの帰り道空を見上げると南十字星。田んぼには蛍がとんでいて、子供の頃の原風景とかさなって懐かしい感じがする。  今日もよく遊んだ!と心地よい疲れとともに眠りにつくA氏であった。夜の静寂をぬってトッケイ(大型のヤモリ)が鳴いている。  


       


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